被害者の権利を守る社会を目指して ~コンビニ経営者としての声~


こんにちは。株式会社柊樟の代表、後藤です。

先日、セブンイレブン加盟店が万引き犯の顔写真を貼り出していた問題がニュースで取り上げられました。

これを見て、私自身、深く考えさせられると同時に強い違和感を覚えました。

なぜ犯罪者の人権は守られるのに、被害者である私たちが受けた損害が軽視されるのでしょうか?

 

万引き問題が与えるコンビニ経営への影響 

万引きは単なる「小さな犯罪」ではありません。

コンビニ経営者にとって、商品を盗まれるということは、直接的な金銭的損害であり、それが積み重なると大きな負担となります。

さらに、従業員に防犯対応を求めることで、心理的な負担も増えます。

私たちは店舗運営の中で多くの責任を担い、地域に貢献するために日々努力しています。

それにも関わらず、犯罪者を擁護する風潮には納得がいきません。

 

現場での万引き対策 

弊社では、POSシステムと自動発注を活用した現場での対策を行っています。

これにより、万引き犯の特定率を高め、被害を最小限に抑える努力をしています。具体的な手順は以下の通りです:

1. 店頭の欠品を確認

売り場作りの通常業務として欠品を確認します。その後、それが在庫データとズレていないかを確認します。

2. ズレをPOSデータで確認

在庫のズレがあった場合、POSシステムを使っていつ商品がなくなったのかを特定します。

3. 防犯カメラで確認

POSで特定した日付をもとに、防犯カメラの映像を確認します。時間を絞り込むことで効率的に万引き犯を特定します。

4. 外のカメラでナンバー確認

万引き犯が車を使用している場合、屋外カメラで車のナンバーや移動手段を確認します。

5. 警察に被害届を提出

証拠が揃い次第、警察に被害届を提出します。

6. 張り込みによる犯人確保

特定の時間に来店する学生や勤め人の場合、張り込んで再度の犯行を確認することで万引き犯を確保します。

このプロセスにより、弊社では万引き犯の確保率を高めることに成功しています。

ただし、一見のお客様による犯行については、現状では特定が難しいのが課題です。

 

法的制約と社会の矛盾 

法律では、万引き犯の顔写真を無断で公開することが「プライバシーの侵害」や「名誉毀損」とみなされる可能性があります。

しかし、被害者側から見れば、これこそが万引き防止の一つの手段になり得るのではないでしょうか?

もちろん、法律を守ることは大切です。

ただし、それが被害者の犠牲の上に成り立つものであってはなりません。

被害を受けた店舗が泣き寝入りするような現状を、変える必要があります。

 

被害者を支える仕組みを 

コンビニ経営者が安心して店舗を運営できるよう、次のような仕組みが求められると感じています:

防犯設備への支援制度の導入 

防犯カメラやAIシステムを導入する際の補助金制度を充実させる。

万引き被害額の補償制度 

万引き被害による損失を一部でも補償する仕組みを作る。

地域連携の強化 

店舗同士や地域住民と連携して、違法行為を未然に防ぐ。

社会的意識の向上

被害者の権利を守ることの重要性を、教育やメディアを通じて広める。

 

まとめ 

コンビニ経営は地域社会の一部として、生活の利便性を支える重要な役割を果たしています。

しかし、その裏には、犯罪被害や経営リスクといった厳しい現実があります。

犯罪者の人権を尊重するのは大切ですが、それ以上に被害者の権利が守られる社会を作らなければなりません。

私たち株式会社柊樟は、これからも地域とともに歩みながら、こうした課題の解決に取り組んでいきます。

皆さんのご意見や応援をお待ちしております。