2024/11/19
こんにちは、株式会社柊樟(とうしょう)の代表、後藤です。
当社は愛知県一宮市を拠点に、ローソンのフランチャイズ店舗を運営しています。
日々の経営を通じて、求職者や労働環境の変化を肌で感じる中で、「働きやすさ」と「責任感」という二つのテーマについて深く考えさせられる機会が増えました。
私は個人的に、現代の働き方や求職者の姿勢について、課題を感じることが少なくありません。
そこで今回は、私なりの視点から、現在の労働環境や求職者に見られる傾向についてお話ししようと思います。
現代の求職者に見られる傾向
ここ数年、採用活動を進める中で、求職者に関していくつかの問題点が顕著に見受けられるようになりました。
特に感じているのは、次の点です。
1. 他人任せの傾向が強い
求職者が求人応募を人材エージェントに完全に任せる傾向が強まっています。
一見すると効率的に思えるかもしれませんが、自分で企業を調べ、選び、理解しようというプロセスが抜け落ちてしまうことで、職場への理解や意欲が浅くなりがちです。
この状態では、入社後に期待していたことと現実にギャップを感じ、早期に退職を考えてしまうリスクが高まります。
2. 自己解決力の低下
退職時に退職代行サービスを利用する求職者も増えています。
もちろん、退職代行が合法的であることは理解していますが、自分自身で職場と対話し、問題解決を試みる力が欠けていると感じます。
これは、長期的に見れば、社会人としての成長を妨げる要因となり、キャリアにとってマイナスになる可能性が高いと考えています。
3. 便利さ、楽さの優先
現代では、求職者が「楽さ」や「便利さ」を重視する傾向が強く見受けられます。
求人広告に掲載される福利厚生や給与にばかり目が行き、職場での成長やスキルアップのチャンスに対する関心が薄くなっているように感じます。
目の前の快適さに流されることで、自己成長の機会を逃しているのではないかと危惧しています。
4. 短期的な視点での仕事選び
現代の求職者は、短期的な利益や労働条件を最優先に考える傾向があります。
しかし、これが長期的に見て自己成長にどう影響するのか、将来に向けたキャリア構築にどのように貢献するのかという視点が欠けているように思います。
特に「ジョブホッパー(転職を繰り返す人)」と言われるような働き方が広まっており、これが結局は自分のスキルを磨く機会を奪ってしまっていることに繋がっています。
労働者保護の矛盾がもたらす影響
現代の労働環境を見ていて、労働者保護の制度そのものに過剰な部分があるのではないかという懸念を抱いています。
労働者保護は確かに必要な制度であり、企業が従業員を守ることは重要です。
しかし、過剰な保護が逆に従業員の成長を妨げる要因になっている面もあります。
1. 過剰な労働者保護が自己成長を妨げる
例えば、職場で指導や注意を行う際に、「ハラスメント」だと受け取られることを恐れて、上司が何も言えないケースが増えています。
指導ができない環境では、部下が成長する機会を失い、組織全体の生産性も低下します。
もし、職場内での問題に対して適切な指導がなされないと、従業員は問題解決能力を養うことができません。その結果、労働者のスキルやキャリアの成長が妨げられます。
2. 自己解決能力の喪失
退職代行サービスが当たり前のように使われるようになった現在、仕事に対する向き合い方が変わっています。
仕事を辞めることを簡単に選択できる環境は一見便利に見えますが、問題に対して自分で解決しようという姿勢が欠けているように感じます。
自己解決力を養わないまま社会に出てしまうと、今後のキャリアに悪影響を与えることになるでしょう。
3. 過保護な制度の弊害
現代の過保護な労働者保護が、逆に従業員の自己責任感や解決能力を育む機会を奪っているように感じます。
過剰に守られることが当たり前になると、従業員は自己成長のために必要な苦労や学びを得ることができなくなり、最終的には自分のスキルを向上させるチャンスを逃してしまうのです。
目の前の便利さに流されない視点を持つ
現代社会では、目の前の便利さや楽さに流されがちですが、私はそれが必ずしも自己成長につながるとは限らないと考えています。
どんなに効率的に仕事を進められる手段があっても、その中に「成長の機会」が欠けている場合、長期的に見ればその便利さは自己のスキルの成長を妨げることになります。
1. 困難に立ち向かう力の重要性
楽な道を選んでいると、自己解決能力や問題に立ち向かう力を養うことができません。
自分を成長させるためには、困難に直面したときにどのように対処するかが非常に重要です。困難を乗り越えた経験こそが、将来に向けての大きな財産となります。
そのためには、目の前の楽な選択肢ではなく、難しい状況にどう向き合うかを考える力を養うことが必要です。
2. 成長を求める姿勢
自分自身の成長に対する欲求が、目の前の便利さや楽さに流されない原動力となります。
困難に直面したときに、どうすれば解決できるのか、どこに自分の足りない部分があるのかを冷静に考え、行動に移すことが大切です。
この姿勢を持っていることで、社会に出たときに本当の意味での自己成長を感じることができるはずです。
働きやすさと責任感の両立を目指して
株式会社柊樟(とうしょう)では、「働きやすさ」と「責任感」を両立させるための仕組みづくりに力を入れています。
例えば、店長に大きな裁量権を委譲し、売上だけでなく残業時間や深夜勤務時間といったマイナス要素も評価項目に含める仕組みを導入しました。これにより、店長自身が働き方を工夫し、スタッフが働きやすい環境を整えられるようにしています。
また、当社では外国人スタッフを正社員として積極的に採用しており、多様性を重視した職場づくりを進めています。
異なる価値観や文化が交わることで、スタッフ一人ひとりの視野が広がり、より良いアイデアや解決策が生まれると考えています。多様性を尊重することで、社員の成長を促し、職場環境をより豊かにすることができると信じています。
私たちは、ただ単に働きやすい職場を提供するだけではなく、社員一人ひとりの成長をサポートする環境を整えています。
社会に出て行くためには、仕事を通じて成長し、自己解決能力や責任感を養うことが不可欠です。
それこそが、将来にわたって成功を収めるために必要な力だと私は考えています。
今後、株式会社柊樟はさらに多様性と成長を重視した職場環境づくりを進め、求職者にとって魅力的な企業であり続けるとともに、未来の日本の労働環境を改善するための一助となれるよう努めていきます。
働きやすさと責任感、そして成長の機会を提供することが、私たちの大切な使命だと感じています。
そして、求職者一人ひとりが、自分にとって大事なものを見つけ、自己成長に繋がる環境で働けるようにサポートしていくことが、私たちの最も大きな目標です。